シルクという天然繊維に関して
シルクの取り扱いに関して多数お問い合わせ頂いておりますので、取り扱いに関して、また、シルクの特性に関してもお伝えできればと思います。
光沢と肌触りのよさ、通気・保湿性などに優れる
- 蚕(カイコ)の繭から作られるタンパク質でできた天然繊維となります。
- 肌の成分に近い約20種のアミノ酸が数百~数千結合した純粋なタンパク質繊維で、繊維素材としてだけではなく、人の皮膚や健康にもよい多くの機能を持ち合わせます。
- シルクの引っ張りに対しての強さはWOOLやCOTTONより大きく、繊維の中でも強靭な部類になります。
- 人体からは1日約1ℓの水分が発散されています。その為、衣服には水分を吸収して外に放出する通気性が着用時の快適さに関係します。
天然の繊維の中でも、シルクはCOTTONの1.5倍程度吸水性があり、放湿性もCOTTONと遜色ない特徴をもっています。
また、シルクは繊維の間に空気を多量に含むことができ熱伝導率が低い為、暑さ・寒さに影響されにくく快適さを保ちます。 - 冬になると繊維の摩擦により静電気が発生し、繊維の電気抵抗が大きいと蓄積されて帯電しますが、シルクは吸湿性に富んでおり合成繊維に比べ静電気はおきにくくなります。
※著しく乾燥した場合はシルクにおいても静電気は避けられません。 - シルクは繭の中の蚕が紫外線を浴びないように守る機能があります。
- シルク製品を身につけた場合、UV-B波(UVB)、UV-C波(UVC)が吸収されて紫外線をカットします。シルクの紫外線カット率は90%前後と、極めて高い数値となります。
シルクの取り扱いについて
- 水洗いで優しく手洗いをおすすめします
- 手洗いも可能ですが、型崩れの恐れがあるためクリーニング店でのお洗濯をお勧め致します
- 長時間の浸水は毛羽立ちが起きたり、光沢が失われることがありますので、手早く干してください
- 濡れたまま放置すると、色泣きや色移りしますので、ご注意ください
- 洗濯時、保管時に変色の可能性がございますので、直射日光は避けてください蛍光増白剤が入っていない洗剤をご使用下さい
- 単独で洗濯してください
- ネット使用
- 摩擦やひっかけにご注意ください
- アイロンは、当て布をし、軽くかけてください
- スチームアイロンは使用しないでください
化繊に比べ、シルクという天然繊維は決して取り扱いが楽とは言えませんが、
優れた耐久性、環境、身体への負担の少なを知り、感じていただき、経年変化も楽しんでいただきながら
長く着用していただけたらと思います。
個人的に、シルク特有の鈍い光沢がとても好きです。
パッカリング(縫いシワを出す縫製)により生地に凹凸を出し光沢を活かすことが出来たかと思います、
そんな表情も分かる素敵な写真を何枚か。